涙色
在ることを喜ぶ裏の涙色
「当行に実害なし」と客を捨て
遠隔に戦さする者させる者
見せかけの非常事態に声がない
雨の夜の心にゐつく鴨の声
長崎の夜に一人の物語
長崎の雨の優しさ恋しがる
頓堀に雨脚伸びてジャズ喫茶
無いことにできない疵の滓(おり)に酔う
遅駈けに寝たことにして送り出す
在ることを喜ぶ裏の涙色
「当行に実害なし」と客を捨て
遠隔に戦さする者させる者
見せかけの非常事態に声がない
雨の夜の心にゐつく鴨の声
長崎の夜に一人の物語
長崎の雨の優しさ恋しがる
頓堀に雨脚伸びてジャズ喫茶
無いことにできない疵の滓(おり)に酔う
遅駈けに寝たことにして送り出す