[兵站戦線2673]

homefrontとは「銃後」という意味で、あえていえば「兵站」と云いましょうか。小島祝平氏曰く、川柳は正直に詠む。ええ恰好しよ、思うのは川柳やない。川柳のいのちは、真実(ほんま)や、ほんまのところにユーモアが出る。うそはあかん。短歌ブログ;http://ameblo.jp/oyajipoem 俳句ブログ;http://blog.livedoor.jp/kigai_bow/

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

心を削いで生きる知恵

待ったなし鬼が取り持つ正念場 鬼も逃げ出す原発の愁嘆場 てのひらに昨日の夢と明日の夢 てのひらをメモ帳にした時もある 霧がまた降りてきて静かな雨だ 身を削いで心を削いで生きる知恵

思い出すこと忘れたいこと・・・十四字詩

みづからを信じ切れずに抗酒剤 喫煙を阻止する薬いまだなし 思い出すこと忘れたいこと 人権を認められない天皇家 日の入らぬ北窓にいて汗をかく 下り坂必ず手すり持っている 眼と肢の弱りばかりでない老化 デジタルに生きてアナログ不安症 物忘れすればいい…

蠅といういのちの領分狭くなり パノラマの点から仰ぐ梅雨の天 雨の音臨時ニュースが聞こえない

日常的断片

九州北部、長崎県も梅雨入りしました。まだ雨は来ませんが降水確率は高いです。 今日は川柳はお休みにします。情緒不良ということで。

ここは蟻塚

あり塚の中にあるのかこの家は 風呂場の壁の穴がシロアリを吐く どの部屋も安全とは云い難いよ どこにいてもシロアリの思惑だな 羽蟻が来る前にいた先住者

そこまでして

殺処分免れいても痩せる牛 生と死の危険地帯に牛は食む 研究の対象として人と牛 がっつりと牛を見る人を見上げる どこにでも死にぞこないが生きている

生命の営みを詠みたい

時すでに余白を燃やし生きている 徒長枝を刈り取られたり夏姿 一球のままにたんぽぽ風を待つ 列をなし厭くこともない蟻がいる 明るくて奈落のふちに気づかない

人であること

南北のうちあう竹や蝶透けて 自問して答えを探す霾の夏 生きている限りにおいて人は老ゆ たまさかに自由を逃す自由あり 人間は捕われあって生きている

ひと事の顔に新陳代謝なり

街角に地図には書けぬ街があり まさかねとラヂオを消して外を聴く ひととおり慣らし運転抗酒剤 さっと見て時代遅れに眼が動き 俗にいう新陳代謝わが身かな ひと事の顔に新陳代謝なり

雑詠

突き当たる「らしくない壁」鬱催い 兎にも角外にいでよと鳥が鳴く 核ありて廃絶見えぬ指定席 髪洗い瞬発心を取り戻す もろ肌を脱いで世間の風を知る

鬱に入ったかもしれない。

さざめく大地燃える青空 ユーモアを求められても出ぬ勇気 肝心の言葉が出ない花の席 ひと月に早起き何度できるかな 勘違いしてる重みをひとつまみ 仕事をするのは私ではないという事実 ぐっすりと眠った時間気落ちする

本箱が本音吐き出す真夜は濃く 東北の余震思い出させる現 セシウムに狂う春蠢く地霊 単純化を拒む一個その個性 生き延びよ瞬火燃え立つ中にいて 汗の背を狩りたてる鞭しなやかに ここが故郷か五月の天の蒼さ 失って地名記号に歴史なく

迷いの中にハギサンを発見した

軽い身を迷いのなかに浸らせる 夏雲の軽きに焦れて身が持たぬ 正六時チャイムも裸夏に入る 何迷うハギサンという物語 ハギサンを遠回りして野に誘う

危険あるいは危機

みち生きている孤独に耐える 避難袋に収まる酒のしたたかさ 痩せるツボピアスの穴に聞いてみな 穴の上歩いてきたが生きており 劇薬を呷って朝の抗酒剤

第2、第3のフクシマが出た時、どうする日本人。

フクシマを捨てて原子炉売る日本 泥縄と言われたくない人の技 フクシマを売りに行け勘定奉行 原子力、安全事業とだれが言い 危険性、織り込み済みでムラおこし

苦汗

九条を消して祝いに茶を点てる 一日を越え行く出会い神の道 林間の緑をくぐる日を掬う 原子炉を売って奈落の底広げ 待ち合わせ場所を言うのを忘れてた

凡人は、凡人の素晴らしさを忘れている。凡人とは何ものもできない人を言うのではない。

凡人にはどれも最短距離に見え 図らずも仏手に冷めて神の庭 日本の中に共感囲い込む リラックスして直観に酔う 妥協忘れて悪人嗤う 異文化を吸付けている何気なさ

訂正印を押しておく

膜を剝ぐ感覚走る左肩 なにもないてのひらが言う春暮らし 楽しくて嘘と知りつつ弁護する 安心を引き寄せている畑仕事 追伸に本音を書いて考える

青汁

見えなくて部屋隅に雲わだかまる 靄のまま暮れて街灯点く時間 青汁をいくら飲んでも血は赤い ジェンダーを問われてエゴの背比べ 暇人は暇を問われて首を振る

静物と動く心に摑まって

囚わるな為さざることを問うてみる ひこばえの合歓の若葉に添う心 批評とは信頼醸す手の形 ピラカンサ白いこの花今を見よ 毒をもつあをみづがねの丹の底

シアナマイド復活させて様子見る

干からびて腹縮ませよ山歩き 考えられるどの道も食に活 血糖値低かったころ思い出す 抗酒剤復活させて動機づけ 劇薬を飲んで暮らしを制御する

自制こそ眼目なりと父母は言う

夏来るやとたんに制服見苦しい 早合点行ったり来たり万歩超す 気持ちよく自然換気で歩きたい 己が気と己が腹とを甘やかす 糖分と怠惰な気持ち整理する

かき氷

稲架にもたれて人は考える葦 幾歳になれば回路は閉ぢられる 所属国何を見たのか飛行雲 胃袋はまだわが腹に生きておる 水よりもくどくはなくて投げやすい 図らずも月をおがんで氷りつく 未来より私を見てる人に会う

幾歳になれば回路は閉じられる

斑色素顔のままの山の貌 洗われて背中に包む日の香り 不揃いの柿の手挙げて光合成 燻される胃袋食べる手も炙る 幾歳も道は開かれ風も吹く

日の丸を背負い続けよ蔦若葉

なにげない後姿の猫の道 寄り道を待ってましたという小顔 木下闇手探りしても雀の巣 ゴミもある地球軌道に蜂群れる 日の丸を背負い投げする柔術家

凱痴と読むから理屈が見える、痴凱と読めばどうだろう?

九条の縛りを解き守る国 福島を逆手にとって棺に蓋 瘡蓋を剝したらしがらみが見え 九条の手鎖見えぬ洗い顔 一人旅しているつもりバス乗り場

ヂゲの者

還暦で一気に入れ歯増えてくる 違うから好きで川柳やっている 感情の欲張り黄色持て余す 休肝日あるだけましと依存症 観光地ヂゲの者には癒しの地

鬱の反対語は、果たして躁なのでしょうか?鬱の反対語も鬱のような気がします。乾いた鬱といいましょうか。

血糖が高くて毒になる饅頭 少しづつ違う絵葉書窓の枠 酒好きは酒をそのままほめ立てず 依存症意識は酒の底に生き 気が付けば蝉が時雨れる昏の中

http://ping.blogram.jp/rpc/147190