[兵站戦線2673]

homefrontとは「銃後」という意味で、あえていえば「兵站」と云いましょうか。小島祝平氏曰く、川柳は正直に詠む。ええ恰好しよ、思うのは川柳やない。川柳のいのちは、真実(ほんま)や、ほんまのところにユーモアが出る。うそはあかん。短歌ブログ;http://ameblo.jp/oyajipoem 俳句ブログ;http://blog.livedoor.jp/kigai_bow/

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

葱齧れ

いっぽんの杙をこころの河に打つ 腹減らし幸福感の露払い 捨てていく本音ひとつに嘘ひとつ 手袋を使ってみたい冬だった 安達太良に迦陵頻伽のうたを聴く かんなびの山にもなぜか螻蛄の声 年寄れば腐すな妬くな葱齧れ あっち向いてホイときめいて風を食う 自…

春ショール

転がってとどまるそんな石見入る 線引きにあの石までと祀られる 夢あれば葦に似せたい語りたい 許してよ記憶融けてもまっさらに 磨いても顔の映らぬ鏡だよ 痩せる手の骨浮き立たす街の声 磨いてもきりがないから面白い 誰からも追われたくない騒がない 人間…

川柳のツボがなかなかわからない

遠ざかり融けだす記憶放って置く 出て行った記憶が何かわからない 知る人のいても戒名まで知らぬ 仏弟子と云えば滑稽唐辛子 季節感偸んで稼ぐ花・野菜 表札は死んだ名前で掛けてある あそこんち別れたはずの旦那の名 特大の空母造って辺野古沖 自治会に入ら…

修司歌にばらける文語その屍

気にかかる修司の短歌仮名遣い 現代のかな他人の真似しない 仮名遣い気分で変えることもある 「ゐる」と言い ひろげて「いたり」違和がある 修司歌にばらける文語その屍 過去帳をめくるみたいに初期歌篇 修司初期歌篇まさしく挽歌 己に向け ビートルズいつし…

思い込み

ギャンブルに生活賭けて闇残る 日記など買っても書かぬ暇なのに ぽんぽんと云いたいことは陰で言え 感情に溺れて政治係わるな みながみな明日咲く花思い込み 咲く花と思える時代あったはず 咲かぬ花百年あとに咲く思う 温室で咲かせるだけの独善家 咲かぬに…

人生は思い患いそれが華

かざぐるまふうしゃといへば人のエゴ 風の音発電の音別世界 ないところ隠されているやまいだれ 問題のなくてきれいな電気なし 何らかの副次現象生み出して 焼かれない野に古草の交替期 自爆する身体もとには戻らない 春の日に昼寝の猫が許せない 吠えるしか…

やわ波の有明海に活断層

定型に救われている五七五に 俳句とは違う自由と穿ち好き おやたまの神話と歴史切り離す おやたまを神と言おうとまた仏 おやたまの世界のなにもわからない 個性的そんな風だと嫌われる 余生かと限る心が腐りだす 人生に名前を付ける愚かしさ 通院の時代の果…

縄文の光かがよう国つ神

黒と白 ひとが違えば目も変わる 黒と白 民主主義あり司法界 黒と白 門を開けよと開けるなと 防災と新たな農がエゴなのか 一理ある漁民の保障金じゃない 水産をとらえ返して新技術 新たなる治山治水のゆくたてを 有明のうみに入り込む川幾つ 川運ぶ森の恵みを…

自在鉤骨董品で売る時代

白ペンキ階段の端公の道 白ペンキ夜によく見え間違わぬ 白ペンキあればどこかに抜けるだろ 表札のかからぬ家を捻じ曲げる 子の心親の手離れ世紀末 懐かしい凧糸のある無限界 昭和の日見れば戦前ばかりとは エレベーター倉庫にだけはある本屋 上向いて歩いて…

戦犯の青血を啜り生き延びる

湧く蛆にマスコミ鍋の春虐め 問題の解決棄てて生ける贄 いくらでも代用品の人の罪 熟練の度合に比例被曝量 明け暮れにパステルカラー持ち回る 色つきの霧の正体嫌われる 荒れ風が已まぬと春の気がしない 戦犯の青血を啜り生き延びる 人の国個人と書いて個に…

列島のカオス混沌股覗き

高跳びの助走にはいる瞬の呼気 佇んでアキレス伸ばす用意よし 発声がすべての基本喜びも きれぎれに関係性を絶って今 ちぢみきて根っこの家族試される 列島のカオス手を替え品を替え 列島のカオス混沌股覗き 象亀の哭いてつくよみ雨降らす 霊場に海鳴り響む…

新米の女医さんまじめだけは買う

うなりあげ山塊けずる海気団 南より偏西風が勝っている それよりもシベリアの風もう帰れ 新米の女医さんまじめだけは買う 歯科の技手の遅いこと見守りつ なんやかというても進歩客次第 育てようそんな気にさせ医者の勝ち 真っ先に勝ってしまえばやる気出る …

空耳に蝉まで返るb‐の鼻音

犬好きの利巧基準は埒の外 どこまでも比較を阻む心理戦 莫迦として済まない元気有り余る 人と居て一人遊びのできぬ犬 丹精を凝らす神話の修飾詞 気休めも瓢箪の口駒を吐く きっかけは心機一転眼の鱗 補助線を引いて世界の裏を見る 日本史もだらだらと来た訳…

晴れましたけど、風の芯には強い冷気が潜んでいる。

雨よりもオランダ坂の花の下 春雨の祠に宿る風枕 蝶を追い路に夕影赤くなり 真昼間に七人欠けぬ女消え 今さらもメトロノームを持ち出され 累積といえどどこにも見えはせぬ 化かされて化けてゆく夜夢のなか 同郷と知って素知らぬふりをする 地球死ぬその時ま…

アナクロニズムの実践なのかアララギズム

みたむなか都ん雪に弱すぎる 幹線も市街も地下に再整備 極楽を背負っておれば這入るだけ 卵焼きだけの会社降りなさい 赤屋根は実は錆なり七十年 花水木すみれの町に住んでいた 子規が開けアララギ染まる万葉集 近代の短歌古代の語彙ばかり 騙す側 国粋趣味の…

労務者の命の代償。-原発の。派遣労働者の人権。ブラック企業の。

月よりの使者原発を月に呉れ 発電が家電になる日きっと来る 真空は人類にとり未開域 きっと来る真空域へ移民船 肉体労働昔から労務者という 労務者と云われんか派遣人 メーデーを横目に稼ぐ時間こそ 既得権膝で挟んでデモに出る 赤旗で埋まることなく狎れあ…

迎え酒癖になるから止めておけ

肩書や名刺や持たぬ独り楽 飲みたいと思わぬ日々も無かりけり さというて飲めと言われて否む意地 一杯の酒に終わらぬ毒をもつ だらだらと絡みはせぬも蝮酒 さらさらと夏の夕立ち涼み酒 まんまると望月薫る秋の酒 酒やめて祭りの後の紺の闇 男でも港欲しがる…

進化論技術適用不幸成

日の丸は靡くも旗の意味知らず 日の丸は太陽だから出から入り 危機感を焚きつけられて知らん顔 滅びにはならぬ五七のリズム感 自由とは金もかかるし損もする 窓開けてきれいな空気取り入れる エアコンは空気清浄機ではない 人生を時に例える莫迦らしさ 深井…

有名も無名も騒ぐ春のなか

ロシア人風呂の鏡の裏カメラ 下り坂また山ひとつ見えてきた 巡礼の次の札所の地図がない 拾い喰そのたび腹を毀してる 冷めた茶を注ぎ足して飲む独りもん 引き潮も津波でなけりゃ美しい 三人がちょうどいいかな謝罪席 訳アリの仕草が恋の裏返し ひとつまみし…

弄うても引き返せない事がある

ガラパゴスぞう亀鳴くと専門家 たまたまの出会いに似合う季語を採る しからばと季語の本意を穿とうか いつまでのこだわり地球変わりつつ まっくらの岸辺こわがる初日の出 黒文字の一本がとこ驕る奴 現在地壊して外に飛び出すか じたばたと恋をさがすも面白い…

てにをはが古代前から未来後へ

てにをはの基本原則代えられず やめたぞや教条主義の深情け 効率がなくてなんぼの文法か 歴史的かな遣いとな明治から まだ山は笑えない風の冷たさ 雨受けて凋める草のすばらしさ 日の光波長の不思議このいのち 崖ずりのみちかぜ痛い薄刃ほど 陽光のすべて活…

春の雨さりげなく優しげになり

春の雨さりげなく優しげになり 嘆いても敗北のない川柳家 古代から地続きである日本語 母語として話す日本語話者の勘 無漏なれば無用の舟か有漏の棺 喜びの極みにあって「かなし」がる 真実はいとしというもかなしとか 白鳥は愛しからずやうみのあを 海愛し…

春なのに

かんと炊き春の寒さに思いだし 昼酒の匂いがそこに待っている 木曜日図書館通い歯医者さん 春ショール止めて襟巻探り出す 真冬でもせなんだ手袋をつける セーターを厚物に替え万全に 硝子ぬらす雨横向きの雨 ぬくもらぬ部屋に流れる風の筋 サッシ窓下の壁か…

既得権脆く部長が言いました

窓口に押し寄せる波裏に槍 患者がと思うなもとは労働者 安請けの約束するなけがの元 計算が済んで支払う疑わず 申請の定刻四時を三時にし 馴れ合いかわれら患者と労働者 固定した賃金あれば請求書 酒やめて忘れたはずの既得権 患者への壁と内にもある壁と 労…

寒明け

妻問いの昔の末に今の春 ゆくたてを問われて今の分岐点 相方を捨てるか今を捨て去るか しただみの這いずりまわる砂の淵 本当は人の都合の名に非ず 掌中に玉擦りおうて音が鳴る どの町も銃後の標語幕の裏 雨どいの中ひそやかな冬の冷え 土降って鬼春雨に溶け…

1日の中に空気を見直して

旧習は廃れ現代化の流れ あるがまま虫を拒んで虫になる 健康でいること国のためという できないとしてはならぬに落差あり ゆっくりと感じたければそうなされ もう一人こちらの岸にすがる人 欲望の大陸がいま飢えている アフリカに支那は支那人連れ援助 悠久…

侵略でないというなら証拠出せ

アジアとて支那韓国を含まない 中華圏支那韓国の支配域 分捕って広げる領土先が見え 縄文の知恵はアイヌに引き継がれ 土地を広げるよりも知恵働かせ 大陸と別した島に原日本 呑み込んだ民には何を学んだか 朝鮮の併合何を学んだか 日本人優越意識落とし穴 「…

知らぬうちガリバーになる国がある

数知れぬ荒ぶるあたら星生まれ 売りもんのくしゃみもできぬ猫柳 亦も出た泥縄支援イノベーション かしわ手を揃わせようと過敏症 調理中電話よベルを止めてくれ 手の中の銀河心の夜と昼 後ろ肢上げておしっこ出せぬポチ ガリバーになって奇妙な国と国 道睦ぶ…

http://ping.blogram.jp/rpc/147190