遠澄みの心のひだに青霞み
遠澄みの心のひだに青霞み
白ボケる額のために幕を引く
黄の薔薇や男の世界趣味じゃない
それだけの結果平等穴の底
どれだけの成果配分ひとり勝ち
蚕豆の花たちどまり雲仰ぐ
聞かせよう寝物語を花曇り
あなたも風になつてゐた春夕焼
冬構え解かれて木瓜の花に逢う
桜木の畑打つひとは訥々と
土曜日のひんやりとしたビルの陰振込終えてぼんやり歩く
はつとして右手の後ろバス停まる信号横にバイク割り込む
雨あがりボサノバの似合う街かど乾いた道の信号変わる
西脇病院の桜満開すただただみとれ時計を覗く
だらだらと下る坂道傍らにつつじつぼみを膨らませてをり