欲しくない酒忘れてはいない味
思い出も傷つけあって遠い恋
鴉の仔蝉を狙うて逃げられる
次々に脳院に来る自己破綻
次々と飲酒欲求己を責め
プリン体少なきビールスーパードライ
飲みたさに負かされそうな我がいる
とりあえず酒無き世界に逃げ込んで
欲求に責められ心引き裂かれ
暇なほど心癒えゆく穂の兆し
牛乳を見れば乳酎想いだす
酒の事吐きだし吐いて詫びる日々
心底に詫びる相手は墓のなか
墓でなく生きてる子らに詫びに行け
酒買いに行かせたばかりに事故に遭う
人生は了っておらず雲に鳥
欲しくない酒忘れてはいない味